オオサカの食堂巡り！

障害のある人もない人も気軽に集える場

《誰もがホッとできて、次の元気が生まれる場所へ。毎日続けられるおいしさと健康を、大切なあなたに》

食事をする前に森のキッチンの責任者、西瀧さん、杉村さんと食堂の森のキッチンで話しました。
話を始めようとしたその時、テーブルにいたお客さんが、西瀧さんに
「まあ～、西瀧さんですよね？やっぱりそうだわ！ご無沙汰しています。」

そして西瀧さんとお客様の歓談が始まりました。
その後、まわりにいた別のお客様もが、西瀧さんにお声がけが続きます。
西瀧さんのお人柄が偲ばれます。

その間、著者は店舗を見て回りました。

「見て回る」？

行政の食堂で「見て回る」はあまりないのでは？
しかしここ、森のキッチンでは「見て回る」ことができるのです。

食堂入り口には手作りパンの店頭販売。
奥には座敷の間が設置されています。
その座敷と併設されているのが、「授乳室」。
ママさんにも優しい空間を演出しています。

座敷には6人の高齢のお客様達が昼食をしながら談笑中。
座敷の棚には絵本がたくさん置いてあり、高齢のお客様達との対比が、実に微笑ましい。

たくさん並んだ四人掛けテーブルには12時半過ぎのピークタイム。
７～８割の入りでしょうか。
しかも、森のキッチンの隣に本庁の地下会議室がありますが、そこも開放されてお客さんが入っています。
そう、withコロナに丁度いい距離間が生まれています。



★堺市役所職員の方や地域の皆さんに「安心して」食べに来ていただける食堂
★「人とのつながり」大切に「障害のある人もない人も気軽に集える場」

として2015年2月にオープンした森のキッチン。

著者は様々な行政の食堂を利用してきましたが、ここ森のキッチンはこれまで通った行政の食堂とは似ても似つかない素晴らしい空間でした。
温かみのあるのには、しっかりとした理念がありました。
森のキッチンの運営が堺市に本社を置く社会福祉法人コスモスの「ジョブサポート風の彩」が運営していたのでした。

森のキッチンには

・障害を持った仲間が働く場として、安心・安全な空間であることと
・市役所に訪れる多くの市民とのふれあいを通じて、障がい者のことや福祉への理解を深めてもらえる場所
・堺市の魅力を発信する拠点

との思いで、日々営業されています。
いたるところに、その理念に基づいた箇所が見受けられます。

さて、料理のお話へ

森のキッチンでのコンセプトは「毎日食べ続けることができる外食」

お客様は市役所の職員さんが多く、食べた瞬間のおいしさではなく、食べ疲れない「安心できてホットする」おいしい外食を目指しています。

このため、昆布や鰹をふんだんに使った合わせだしを毎日仕込んでいます。
その「おだし」でつくる汁物、煮物は薄味にして、深みとコクののある上品なお味です。

ランチに使用する食材は毎週、堺市南区で採れた旬の野菜を、種類指定せずに汁物の具に使用。
地元堺東商店街から、豆腐や野菜から事務用品にいたるまで地元調達をしています。

日替わりランチ、定食は数量限定ながら「白米」か「雑穀米」を選べます。
特に堺市美原区の古代米はモチモチ食感と見た目の華やかさが人気です。




さて、お腹もグーグーと鳴っています。
いざ！食レポ開始！

メニューはこちら。



取材前から店頭に書かれたメニューで、すでに決めていました。
古代米がセットされたAランチです！
内容は「ポークチャップ、鮭の南蛮漬け、お任せ小皿、ごはん、お味噌汁」これで、しめて650円なり！



券売機の前に来ました。

ワォ～！

メニューボタンに赤い×の表示が！
仕方がないか、では目線を下の段へと、、。

ギャ～！

きまぐれ丼もカレーライスもにもまたまた赤い×の表示が！
仕方がないか、まぁそんなこともあるわいな！

さらに目線を下の段へと、、。

しょうゆラーメンとゆず塩ラーメンはある！
ならば、おにぎりもっと。

ガ、ガ～～ン！

売り切れだわさ！
まあ、単品ラーメンでいいか。（昨夜、飲んだしね）
で、ゆず塩ラーメンにしよっと。

食券を厨房前のカウンターに出しました。

調理担当のかわいらしい若い女性スタッフさんから
「申訳ありません。ゆず塩らーメンのスープが1人前に足りませんが、どういたしましょうか・・・（泣）？」

ゆず塩スープを期待していた私は
「じゃあ、しょうゆとゆず塩スープを混ぜてもらうことはできますか？」
（取材させてもらっているにも関わらず、偉そうにリクエストかよ・・・）

奥から調理長らしきおじさんが来ました。
「ええ、いいですよ！私も同じようにしてたまに食べていますから。おいしいですよ！（笑）」

ヨっしゃ～！

シンプルな盛り付け。
これこれ。ラーメンはこうじゃなければ。
最近の家系などわたしに言わせれば、完全否定なのです。
盛りつけに「花鳥風月」すら見えてきますよね。


まずはスープ。
うまし！

外食は薄味はご法度。
お金を出すお客が納得しないため、得てして濃い味が王道です。
塩味とわずかにゆずの柑橘のささやかな香りがほどよく混ざり合っていました。

次は麺。
おそらくゆで麺だろう・・・。
食堂のラーメンの麺は素早く提供したいがため、ゆで麺を用いるところが多い。
私もそう思って、麺をすすった。

OH~！

生めんをゆでていました。
中太、ストレート麺。
麺の固さも私の好みに合っていました。

ごちそうさまでした。

時刻は１３：３０過ぎ。
いつもこの時間頃は売り切れが多いようです。
新鮮な食材、細やかな調理、温かみのある空間だからでしょうかね。

食材にこだわり、「人とのつながり」大切に、「障害のある人もない人も気軽に集える場」
堺市役所食堂　「森のキッチン」

じつに心地のよい、田舎のおうちのようでした。

運営責任者からのエピソード

運営責任者西瀧さん、ある日のお店でのこと。

大阪公立大の学生のお客さんから

「うちの大学のゼミの先生が、ここ森のキッチンで感動されたようですよ！
その先生、最近産まれた赤ちゃんを連れて、森のキッチンに来たんです。
その時、お店のスタッフがそれはそれは、丁寧にその先生ママさんに接客をされたそうで、
産後の子育てで疲れ切ってたママさんは、その対応に疲れがいっぺんに吹き飛んで、
こころが癒されたとおっしゃっていました。」

西瀧さんもこの話に、運営側として我ながら感動したようです。

森のキッチンのマークは3本の木が手をつないでいます。
心から人と人とがつながっている。
そう感じれた食堂でした。



森のキッチンでは様々な企業・団体・地域の方とつながり、活動を行っています。
例えば

・堺市の子ども食堂として
・地域企業のワークショップの場として
・「福祉のミライ」をはじめとするセミナー
・堺市の授産商品開発事業所の商品販売
・堺市の観光事業　　　などなど

店舗情報

店名：森のキッチン
住所：堺市堺区南瓦町3-1・堺市役所地下1階
最寄り駅：南海高野線「堺東」駅から徒歩5分
☎　072-228-3939
営業時間：11:00～16:00　（会議室は11：30～13：30まで開放）
定休日：土曜日・日曜日・祝日
メニュー：日替わりランチ、カレー、うどん、丼ぶり、ラーメンなど
お薦め人気メニュー：古代米を使用した日替わりランチ

★WEB情報
Facebook　https://www.facebook.com/sakaicosmos.morinokitchen/
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社会福祉法人コスモス　https://www.sakaicosmos.net/kazenoiro